黒姫便り 06.03.26.

雪壁に囲われた狭い道の雪が痩せ広がり地面が現われ、山荘まで泥水をはねながら普通車でなんとか通行出来るようになりました。里の舗装道路には畑に積まれた古い雪がばら撒かれ雪溶かし作業が盛んです。しかし、除雪をしていない林道や森は、まだ雪に埋もれています。

純白の雪は黄砂で薄汚れ、風雪に痛めつけられた枝が散らばり、春の息吹き前の荒涼とした景色が広がっています。

1m20cmほどの固く締まった雪の下には低木が眠っています。雪融けにつれて、雪圧が枝を折り、雪国の苗木はなかなか育ちません。

沢の流れが速くなり、日を浴びた地面からフキノトウが顔を出しました。おいしい春の到来です。まだコシアブラの芽は固く締まっています。天ぷらはフキノトウだけです。

今日の雪は締まり長靴だけで森の散歩。珍しい物を見つけました。「ため糞」です。糞山が2個所も並んでいます。タヌキはきれい好きで、巣穴の近くに糞をする場所を決めているそうです。いったい何匹が使用しているのでしょうか。

ウサギの糞は丸いドッグフードのよう、餌を食べながらボロボロ出しているようです。ウサギは雪面に現われた枝の先を噛み切り食べ、切り口は鋭い刃で斜めに切った様で、冬の飢えをしのぎます。

かわいいウサギは「♪兎追いしかの山、♪、、、小鮒釣りしかの川??」のように、植林の害獣として狩猟の的になっています。そろそろ狩猟が始まるでしょう。かわいそうですね。ほんとうはキツネが食べます。

小鳥達は時々餌場に餌があるかどうか確かめにやって来る程度で、カケスは毎日午前と午後しっかりとヒマワリを食べに来ます。しかし雪が降れば小鳥たちで大賑わいです。

シジュウカラとヤマガラの夫婦が巣箱の見学に来ました。リスの姿は見えません。

気温は−10℃から+15℃と大きく変り、思い出した様に雪が降り雨になり雪が融けて、確実に春がやって来ました。 


タヌキのため糞 ウサギのころ糞
タヌキのため糞 ウサギの糞
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