黒姫便り 20.04.12.


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森を覆っていた雪が消え、押さえつけられていた草木が徐々に起き上がってきました。森が枯れているように、みすぼらしい姿を見せていますが、良く見ると枝の先端が膨らんできました。

私道は除雪車が削った草や土や石ころの間に辛うじて雪が詰まり、屋根から落ちて積もった雪がサーフボードを置いたように残っています。寒さと暖かさが交互に訪れ、先日は4cmの積雪。枯れたような木々は全身綿をまとい、美しい姿になり、みるみる内に溶け流れ元に戻ってしまいました。3月半ばに出始めたフキノトウが伸びて花が咲いています。

地べたを見ると春一番の若草色のフキノトウから緑のギョウジャニンニクが育ってきました。まだらの葉のカタクリはまだ花芽が固いもののあと数日で花が咲きそうです。白樺から落ちる水の精が枯葉を叩き軽やかな音が響きます。ヤナギの淡い白黄の花が咲き、そろそろ芽吹きが始まるでしょう。

給餌台にはゲラたちが集まりのんびりとヒマワリを食べていますが、リスはまったく見かけません。下手くそな鳴き声のウグイス、アオゲラのけたたましいドラミング、縄張りを争う鳥のさえずりなど、騒々しくなってきました。

4月3日黒姫を世に知らしめてくれ信濃町の誇り、あのC・W・ニコルさんが亡くなられました。黒姫の赤鬼、その名の通りウイスキー焼けの赤ら顔の我らがニコルさん、自然の付き合い方を教えていただき、ありがとうございました。

世界中大変な世になってしまいました。グローバル化と言って全てが金儲けに向かった世界に21世紀をもう一度考え直せと警鐘を鳴らしてくれているのではないでしょうか。人間にその力があるのでしょうか。その前に、ウイルスが自由に動き回れないように人との間隙を取らなければいけません。何時ものように山荘に籠っていますが、感染地帯からの侵入者として顰蹙を買っているようで肩身が狭い思いです。

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2006/07/30 黒姫スノーパーク