黒姫便り 16.05.05.


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霊仙寺山を見ると朝焼けの雲に若芽をつけた木々が浮かび静かな森を感じさせるが、昨夜の強風で隣家の15m近いシロヤナギ?の大木が倒れてしまった。根元が整地され痛められていたせいもあるが、この森の木々が40年以上経っており寿命を迎え始めたようだ。枯れた木の倒れが目立つようになった。

山荘は若葉に包まれ、冬場伐採したミズキのお陰で畑は日当たりが良くなり、ズッキーニやモロッコインゲンが植わり、ダイコンなどの種が蒔かれ、ルバーブは葉を茂らせ、一見立派な畑になった。しかし、まだ暖冬とは言え山の中、今日も霜注意報が出されるほど寒さの油断ができない。後は収穫を待つのみ。

ミズキの切り株に大変な事が起こってしまった。切り株から赤い血が流れているのです。いや、よく見ると橙色だ。無慈悲にも切り倒した祟りでは。

実は樹液に含まれている天然酵母のファフィア酵母がゼリー状のコロニーを形成する単細胞性の微生物だそうで傷口を雑菌から守る保護作用がある有益なものだそうだ。この橙は天然カロチノイドという色素で鶏卵の黄色や金魚を鮮やかにするために与えるとか。強い抗酸化作用があり健康食品や化粧品に利用され、薬品にも活かされているとか。昔、味噌汁に入れて食べたとか、触ってみたがぬるっとして気持ちのいいものではなく、舐める勇気はなかった。信州では「あかっこ」と呼ぶとか。白樺の切り株でも発生するとか。まあ、祟りではなく自然現象ということでやれやれ一安心、初めての経験だった。

若葉一杯の森は鳥たちが声高々にさえずり、オオルリやキビタキやイカルの声が響き、色々な鳥が鳴き賑やかだ。

餌台にはリスが定時に訪れて朝食を取っていく。シジュウカラ、ヤマガラ、コガラも思い出したように遊びに来るが、先日つがいのゴジュウカラがヒマワリの実を口移しにしていた。さあ、誰が巣箱に入るのだろうか。

山桜は葉が茂り、コシアブラもタラノメも育ちが早く、山菜のストックに苦労するが、春の景色は目まぐるしく変わり、生命満ち溢れる五月だ。

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