黒姫便り 10.07.19.

雨が降り地面はたっぷりと水を含み、葉物の野菜は葉が腐り、ダイコンの茎には花が付き始め日照が恋しい梅雨空が続いていました。15日と17日の夕方猛烈な雨と雷鳴。いよいよ梅雨明けが迫ってきました。各地で豪雨による災害が発生し、油断ならない気象です。雪融け時と同じように、山荘の私道にも小さな沢が、浮き上がった水は道を横切り、さわやかなせせらぎの音を残して森の木々に消えていきます。15日は降水量54mm1時間27.5mm、17日は42mm1時間22.0mm10分間で14mmと気象庁の信濃町のデータは短時間で猛烈な雨が降ったことを物語っていました。

翌日、みごとな夏空。照りつく太陽にくっきりとした影、関東全域梅雨明けのようです。

今まで砂利で固められていた林道は、滑らかなアスファルト舗装がなされ一段と文明化されました。散歩に出たところ、牧場側の道縁に土嚢がつまれ大量の水が最大傾斜角に沿って低いほうへ、更地の土をえぐって流れたようです。今までにはなかった光景です。人手が入れば自然の力が自然に人工にお構いなく自然に流れていくようです。

ホウノキの元にタマゴタケが出てきました。不思議とこのベルト地帯に何箇所かタマゴタケが出てきます。ここ数日で5本生まれてきました。このタマゴタケは翌日開きすぎ、何かにかじられて食することはできませんでした。

見た目の激しさでは童話から飛び出てきたような猛毒のベニテングダケが生えるのですが、最近は見つけることができません。微妙な天候の加減か、自然は意外と繊細です。

夏を迎えた黒姫山。牧場には今年生まれた子牛たちが群れ、しっぽを盛んに振りながらアブを追い、草を食べています。遠く九州の出来事とは言え口蹄疫が心配されましたが、危機を脱したようです。堆肥センターは各牧場の車が行き交うため防疫が心配されました。

夜になれば頭上に白鳥座が天の川を飛び、星空と共に森の木の葉陰からゲンジボタルが点滅、確かに夏が訪れました。

勝手に育てよの畑は順調にズッキーニが成り、今日までで8本収穫、キュウリには黄色い花を付け、葉は力強く空に向かい、モロッコインゲンはひょろひょろながら小さな鞘を付け、雨で融けかかったルッコラも日差しを浴びて葉を伸ばすでしょう。エダマメが珍しく育っています。これには訳が、本葉が4,5葉出たころ先端の芽を摘むと枝分かれして沢山の実が成るとのこと、実行してみました。