黒姫便り 10.06.03.

ひさしぶりのまぶしい陽光の元で暖かさに包まれて畑に、まだ育ちきれない、なんとか双葉になったズッキーニとモロッコインゲンとキュウリの苗を植え付けることができた。大根や二十日大根、ケールやルッコラやシュンギクなど種を蒔き、後は実りを待つのみになった。

つい二三日前まで毎日雨が続き肌寒く、今冬のドカ雪で煙突がずれたのかポッタッ、ポッタッと雨漏り、夏には屋根に上って修理をしなくては、と思いながら、毎日薪ストーブに火を入れ暖をとっていた。勿論関東地方も同じように寒かったらしい。異常気象が異常ではなくなってきたかのように、気象の変化が激しくなってきた。

そんな気候でも、木々はしっかりと若葉を付け、山荘は緑に覆われ、小鳥達のさえずは日に日に賑やかさを増し、子育てに励んでいるようだ。美しく鳴くのはオオルリやキビタキ、高らかに鳴くホオジロ。夏の声のホトトギスやカッコウがやって来た。山荘周りの巣箱にはシジュウカラとヤマガラが忙しく餌を運んでいる。まもなく子供達が巣立つことでしょう。

ズミの木に真っ白い花が咲き、白樺の木にも細長い花だか実だかが落ちて、色々な木々に実を結び始めた。地面にはラショウモンカツラやヒトリシズカの花が終わりを向かえ、すくすくと草や木の苗が伸び始め、いよいよ手の施しようがないくらい茂って夏を迎えることでしょう。ワラビやゼンマイも大きく育ち、山菜取りの町の衆に丸坊主にされた株が痛々しい。

まだ何とか天ぷらにできそうなヤマウドやコゴミやワラビ、ヨモギやフキやヤマブドウ、ミツバやギョウジャニンニクなど山菜を集め晩春を味わった。

この時期になるとログの壁沿いに蟻の行列ができる。砂糖を求めて来るのではない、どこかに巣を作るのだろうか、それとも部屋を通り過ぎて行くだけなのか。殺虫剤をログの内と外に吹きつけ防御。これが落ち着くころ、スズメバチが軒下に巣を作り始める。初夏はしばらく虫との攻防が続く。

いよいよ南アフリカでのW杯、誰も期待していないのでプレッシャーなんかないでしょう、思う存分ゴールに向かって馬鹿をやってくれないかなあ、そうしたら一勝できるかも。