黒姫便り 09.08.02.

梅雨は明けたのでしょうか、なかなか太陽の輝きに会うことができません。先週埼玉から移動、曇り空の時々日が差す、はっきりしない天気、、、まだ引きずっています。

実は7月22日あの皆既日食の時、正しく私は皆既日食帯の海上にいました。空一面雲に覆われ、どこに太陽があるのか分かりません。刻々と皆既日食が迫ってきます。船上の皆は期待と興奮と諦めが次第次第に暗くなる空を見つめ、微速前進の静かな甲板にしゃがみこみカメラを構えています。一瞬雲が異常に明るく輝き、おっ、あのあたりに太陽があるのだ。ざわめきと共に食い入るように空をみわたす。誰かが星が見えると叫ぶ、一瞬の雲の切れ間に明るく輝く星がくっきりと、金星に違いない。他にも星が出ているとのざわめきが、ダイヤモンドリングもコロナも見えない皆既日食だが確実に皆既日食が進行していることが実感でき、思わず天に感謝する。これが皆既日食なのだと。しばらくすると、また突然雲が輝く、ダイヤモンドリングとはこんなに明るく輝くのでしょうか。きっとそうでしょう。そして雲間に細い細い太陽が現われ、ああ、あの雲の切れ間があの太陽の位置にあったなら、なんて恨めしく思いながら、みるみるうち明るくなる空。空しいような感動に包まれたような、この感激に感謝しょうと、しばし静まった船上が喜びだ諦めだか、大騒ぎ、皆既日食観賞の記念撮影と幸せな気分に包まれました。

道中雲間にこぼれる太陽の光を見ながら、あの皆既日食を思い浮かべながら山荘に到着しました。


しばらく留守にしていた山荘は、草に覆われ廃屋のよう。梅雨が明けきれていないのか、直射日光に照らされることなく草取りがはかどり、なんとか人の住めるさまになりました。勝手に育てと放置された野菜は、ズッキーニは立派に育ちすぎ、モロッコインゲンはまずまず、でも日当たりの悪い一箇所は実に黒い斑点が、キュウリは1個だけ、あとはまだ成長中、僅かながらブルーベリーが熟し、なんとか畑の成果がでています。給餌台にはリスは現われませんが、今年生まれた、まだ色がしっかりとしない、淡い色のゴジュウカラ、シジュウカラ、ヤマガラ等が時々訪れ、ホトトギスやイカルの鳴き声が響き、山荘は夏を迎えようとしています。


次回国内で見られる皆既日食は2035年9月2日中部・関東の一部とか、ちょっと無理。でも金環食が2012年5月21日日本の広い範囲で、関東でも見られるそうです。晴れますように。海外では2010年7月12日に南太平洋で、2012年11月14日にはオーストラリアをかすめ南太平洋で見られるとのことです。

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