黒姫便り 09.07.07.

毎年この時期になると山荘への入り口がわからなくなります。大人しく生えていた草や木が見る見るうちに茂り梅雨のしずくをたっぷりと吸い山荘は濃い緑に覆われてしまいました。

 やっと現われたあのリスはどうしているでしょうか。ベランダの給餌台にはたくさんのヒマワリのかすがたまっていました。しかし、2週間以上も留守にしていたにもかかわらずヒマワリの減り方が少ないようです。餌台を掃除して胡桃をひとつ添え様子を見ることにしました。毎朝覗いても変化がありません。今日まで、なんと一週間も経ちました。どうもリスは来なくなったようです。どうしたのでしょうか。山荘のすぐ近くまで別荘開発で杉やカラマツが伐採され、明るくなりました。アカマツは伐採されず、なんとかリスの食料の松ぼっくりは残されましたが、開発の騒音に驚き来なくなったのか、不慮の事故に遭ったのか、心配です。きっと臆病なリスでしたから、怯えて森の深いところにこもっているのでしょう。


山荘の周りには、いつの間にかヤマグワがあちこちに生え実を付けるようになり、黒く熟した桑の実を集めジャムを作ることにしました。実のそばに綿のような白いものがついています。気味悪い変な物です。それがなんとうごめいたのです。虫は苦手、めでるおのこ、ではありません。確かどこかの本にあったような。昔息子用にと買っておいた小学館の図鑑にハバチの幼虫が出ていました。もっと詳しく観察すれば良かったのですが、多分ミツクリハバチの幼虫でしょう。(この幼虫図鑑は虫愛でる民には素晴らしいサイトです。ご覧あれ。背中がむずむずします。)山椒の木にも緑の実を付け、薬味用に収穫しました。


庭にはウツボグサが群生しています。花が弓矢を入れるうつぼ(靫)のようで、ウツボグサと名づけたとか、別名カコソウ(夏枯草)と言うそうです。春夏秋とその時期にあった野草が生えて、草取りに励んではいけないと教えてくれます。同じような色合いでヤマホタルブクロも群生、詳しく観察すれば色々な山野草が生えているのでしょうが、この程度しかお伝えできません。相変わらず青大将が定位置に暖かくなるまで寝そべっています。

勝手に育ってくれの畑には、つつましく葉は小さいながら、ズッキーニが順調に育っています。モロッコインゲンにも花が咲き小さなインゲンがなっています。ところが、キュウリはほとんど伸びていません。雨で弾き飛ばされた黒い土が葉に汚らしくへばりつき、短い茎を無理やり緑の棒にくくりつけられ、じっと強い日差しを待っています。梅雨が明ければ、きっと天を目指して伸びることでしょう。

葉物ではルッコラがやわらかく育ち、もう花がつき、バジルは黒い小さな5mm位の幼虫が食べつくしてしまい、エダマメは鳥に食べられたのか、どこかに消えてしまいました。

そんな畑でもこれだけの収穫、少し留守するので、大きな花を付けたズッキーニまで採り、贅沢なズッキーニ料理ができそうです。


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