黒姫便り 09.04.09. やっと春を迎えました。

フキノトウの天ぷらとふき味噌

3月18日、
身体がばらばらになりそうな暖かさ、温度計は20℃。このところ天気は、いきなりの雷、激しい雨、そして大粒の雪、それが、あっという間に融け春にと、身体が追いついてゆきません。木々の根元の雪がぽっくりと消え春の訪れです。

今日はフキノトウを求めて、南側の林道をカンジキを履き散策。水を含んだ重い雪がまだ地面を覆い、やっと現われたフキノトウ、暖冬で雪が少ないと言えども、まだ早過ぎた様です。それでも十数個のフキノトウ、天婦羅であっというまに胃袋の中。

新築の巣箱の訪問鳥、にぎやかです。小鳥のさえずりも賑やかになって来ました。カシラダカ?ホオジロ?ミソサザイ、カケスやガラ類と。


雪融けの水音は静かに、透き通る水が、雪からにじみ出て、流れ出しています。いつもの雪融けなら水は低いところを求めて太い流れを作り森中が鳴り響きますが、今年は静かな流れです。

木々の芽は小さく固く、まだ春の訪れが感じ取れませんが、コブシの芽が膨らんできたようです。雪に逢ったり雨に降られたり車の屋根には杉花粉なのか黄砂なのか縞模様の汚れがへばりつき、気だるい春の訪れです。芽吹きになると車の塗装は森の精が降り注ぎざらざらになります。

折れた杉の枝から黄色い花粉が

4月2日
昨夜からの雪が春を迎えていた森を覆い純白の世界に引き戻してしまいました。積雪15cm。
残雪の私道でクスカントリースキーを履き40mほどのレーンを数往復、ぐっしょりと汗をかき、今冬の雪遊びの幕を閉じました。

昨夜の雨で、なごり雪はすっかり消え今度は確かに春になりました。森が騒がしくなりました。色々な鳥がさえずり、黄色のきれいなマヒワやアトリの集団が庭を横切り、落ち葉が現われた地面にカシラダカがせっせと何かをついばみ、シジュウカラも他のガラ達も同じように美味しい物を捜しています。コゲラのつがいか、幹を、からまりながら突ついている。おどけているようです。さえずりが森に響き、沢ではミソサザイの美声が高らかに恋の季節です。渡りの鳥は集団になり、他の鳥は巣作りが始まる生き生きとした季節になります。そんな中で融けた雪から冷たくマヒワが浮かび上がってきました。今年は弱った鳥を見かけなかったのに、やっぱり厳しいものです。

やっと庭に若い小さなニホンリスが現われました。ログから離れた鳥達のこぼしたヒマワリを食べたようです。いつ餌台に来るでしょうか。楽しみです。

マヒワの死骸

山荘より少し上がった林道へフキノトウを採りに、まだゴム長がめり込むほど雪で歩くのが一苦労です。融けかかった雪はキツネやウサギの足跡を深く大きくし、リスの足跡も立派な物に、他の獣のように見間違えるようです。まさか熊の足跡ではないでしょう。フキノトウも好きだといいますが。

やっと雪が融けた道の縁に、フキノトウが顔を出しています。誰でもが教われば直ぐに見つけられる春一番の山菜採り、茶色の落ち葉に埋もれた若草色のフキノトウ、目立ちます。長野では桜の声が聞こえているようですが、まだ木々の芽は固く眠っているよう、もちろん、コシアブラもまだ小さな芽。でもこの暖かさ今週中には芽吹きが始まりそうです。


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