黒姫便り 08.02.04. 

東京も雪に包まれたそうですね。白く覆われた景色はいかがでしたか、美しかったのでは。モノトーンは別世界です。突然の雪で交通機関は大混乱だったようですね。

雪が融けると、夜には凍結し道はツルツルになります。そんな時、碓氷バイパスから雪国への道は夕方近くになると作業車が散水車の様に白い物を撒いて行きます。凍結防止剤の塩化カルシュウム、つまり塩を撒いて凍結を防止します。それでも、そっと凍結面をグリップを確かめながら走行します。都会の道はこんな処置をしなかったようですね。突然のスリップに対処するのは至難の技、夏タイヤに凍結では事故が起こるのは当たり前でしょう。歩行も靴底に滑り止めがなければ小股で踏みしめて移動しないとスッテンコロリと滑ってしまいます。こちらでも薄っすらと積もった雪の下が凍って足を取られることがあります。

雪国の道沿いの植え込みが地面近くで妙に枯れていることがあります。これは塩カルの影響、植物には悪い物ですが安全には欠かせません。車も雪道走行の後は足回りを洗って錆びないように注意した方が良いのですが私は心がけていません。車は防錆塗装をしてあるのですが効果はどうでしょうか。こんなことが無いような凍結防止剤が開発されているようです。

除雪に凍結防止と雪国の道路管理は手間と金がかかります。我が山荘の私道も大型の除雪車に雪を掻いてもらっています。もちろん有料。牧場脇の林道からは皆で除雪費を折半しています。

雪が積もると朝、除雪車が力強く大きなシャベルで雪を押しすくい、道脇に寄せて行きます。私道の除雪は5分も掛かりません。数回雪を掻いて、あっという間にバックして戻っていきます。

今冬は1日中零下が続き、雪は自慢できるほどの粉雪で毎日雪がちらつき、昨年の今頃と比べると倍の積雪で85cmとなっています。屋根の雪は太陽が出ないせいかストーブで温まった片側だけが落ちてもう一方は雪が30cmほど積もっています。それ以上は風に飛ばされるのか積もらないようです。屋根の垂木が20cmで断熱材が15cmと十分な断熱をしたため屋根の雪融けが悪いようです。木々にはふんわりと雪がつき綿帽子をかぶっています。この軽い雪でも森が荒れていると倒木が目立ちます。密に生えていると根の張りが弱く背高のひ弱な木になるからでしょうか。山荘の近くでは二本の倒木が有り、しめしめ薪にします。道中、軽井沢の国道沿いの林の木が何本も倒れていました。強風、雪、間伐、どうしたのでしょうか。

山荘の周りの木々に欲張って掛けた四つ巣箱の掃除を行ないました。そのうち三つの巣箱には苔が詰っており営巣していたようです。掃除した巣箱を掛けて直ぐ、シジュウカラとゴジュウカラが部屋を見に来ました。さあ今年はどの鳥が巣立つのでしょうか。

給餌台に時には一度に五、六羽のガラ類が群れ大騒ぎです。カケスも来ています。リスは残念ながら森の下の方で足跡を発見しただけで逢えず、寂しい思いをしています。野生動物に餌を与えることは自然環境を破壊する人間のエゴなる行為とは十分理解できるのですが、かわいい鳥たちの姿を目の前で見たい為相変わらず続けています。

足跡と言えば、ウサギは少なく、キツネは稀、タヌキは所々にと、減った感じです。リスの足跡は枝と枝が途切れた道路の雪上に付いています。リスは地べたに下りずに枝から枝と渡って行くのですが、それが出来ないとき地面に降りてきて30cm位の間隔でかわいいウサギのような足跡を残します。同じような形でヒメネズミかアカネズミの、もっとかわいい足跡もあります。

そうそう感じと言えば、こちらでは寒さが厳しい折、「今日はかんじるねえ」という言葉が出るそうです。かんじるは寒じるとのこと、面白い表現です。

ウソの集団がリョウブの干からびた実を食べに来たり、騒がしくアトリの一群が飛び交い、小鳥達は仲間どうし集まり、この厳しい寒さを乗り切るため力強く生きています。写真はウソ、ピンクが濃いからアカウソのオスでしょうか。



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