黒姫便り 07.11.11. 


白樺は葉をすっかり落とし、木々の8割ほどが落葉、遠く志賀の山々が樹幹を通して見えるようになりました。かろうじて残っているのはモミジ、コナラ、ミズナラぐらい、葉の先はみじめに、ちじれ枯れかかっています。地味ながらも、今日時折降る雨にしっとりと濡れ美しく、なんとか紅葉を楽しませてくれます。まだかろうじて葉が付いています。

地面は何重もの落ち葉に覆われ、なんとか晩秋を迎えました。いつもならこの時期ムラサキシメジが見つかるのですが落ち葉が多くて見つけることができません。クリタケらしいものが出ています。

明日は冬型の天気になるそうで黒姫山頂が白くなるかもしれません。しかし、この1週間の気温差は0℃から20℃と寒暖差は激しい。

陽が差す昼間は、うっとりとするような暖かさになっていました。ほんとうに年々暖かくなっているように感じます。
この暖かさの中、山荘周りの藪の伐採、手入れ。春は若葉が美しく、なかなか切る事ができませんが葉を落とした今なら、惜しげもなく切ることができます。しかし育てたい苗木は刈らないように注意しなければいけません。思いきって切っても春になればびっしりと緑に覆われてしまいます。

富士里牧場にはまだ雪が無く、牛たちが牧草を食べている。そろそろ牛も小屋住まい。急ぎフェンスの有刺鉄線は外され牧場は白く雪に包まれるでしょう。
黒姫山頂上北側は白くなり、そろそろ里に雪が下りてくるでしょう。

とは言うものの、人間の都合で下刈りと言ってブッシュを全て刈ってしまっては、深い雪に覆われるこの地、ウサギの食べ物が無くなってしまいます。森の公園化、森の里山化、森の共生化、森の自然化、森の放置化など、人それぞれ目的の違いから手入れの仕方が変わって来るようです。森のひ弱な木は切った方がいいのですが、よくここまで育ったと感じて中々出来ません。薪がなくなればきっと切り倒すでしょう。木が込んでくると木々が育たず共倒れになってしまうか、どちらかが勝つか自然界は常に戦っています。朽ちた木にはゲラたちがコンコンコンと虫を探しに来ますし、鳥や虫には必要ですね。

カケスのギャーギャーと騒ぐ声が聞こえ、カシラダカの群れが畑に下りてなにやらついばんでいます。そろそろリスが現われるころ、楽しみです。イカルが近くでキーコーキーと鳴いています。ガラたちは騒ぎまわり、メジロやエナガやアトリなどの集団が循環する季節になって来ました。

最近、人の思考は老いも若きもデジタル的になってきたようです。1億総デジタル化。結果を急ぎすぎるようです。どんなに急いで結果を出しても、振り返って見ると、一体何をやったのかと虚しさが出るものですが。いや待てよ、そう言えば、地球環境もデジタル化だ。気候が極端になって来たようです。暖かく穏やかだった秋も突然大雪に見舞われるかもしれませんね。ちょっと、馬鹿な話でした。
 冬は寒いが待ちどおしい季節です。(働いている人たちは大変ですが、ご苦労様、除雪お願いします。)


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