黒姫便り 07.10.07. 

小さな秋、なかなか見つかりません。

木々が痩せてきたのでしょうか、落ち葉が増えたようです。まだ緑濃い森、まわりを見渡すと、所々に青色が。リンドウが抑えた青紫でしっとりと咲いています。山荘の私道には幾つものリンドウが咲き乱れています。木陰の中、艶やかにヤマトリカブトが咲いています。マルハナバチがまだ開いていない花をこじ開けて蜜を吸っています。
 スズメバチが盛んに木々の葉を舐め、薪割りの木にもまとわりついてきます。珍しくイトトンボが、アカトンボも降りてきました。

のどかな長閑な秋の訪れです。

時折鳥達の集団が大騒ぎをして通り過ぎ、給餌台に来る鳥達が増えてきました。
 普段なら夕暮れ怪しい風が、なにやら冷たく包む風が吹いてくるのですが、爽やかな静かな夕暮れです。こんなのんびりとした秋も、そろそろ急ぎ足で冬を連れてくるのでしょうか。
 一つずつ冬を迎える準備が、薪ストーブの掃除、煙突掃除、薪割り、畑の手入れ、落ち葉の集積、木々の手入れ、ログの手入れなどなど、冷たい風に追いやられながらする作業が、まだ暖かく仕事がはかどります。

今年は数本のブルーベリーを正式にピートモスに植えつけ、今までの木に手を加えブルーベリー畑らしくなりました。実りの夏を期待しましょう。3年後かな。でも、ここは日当たりが悪いのです。収穫は期待できません。背の高い木を切れば良くなるのですが、そう簡単には切ることができません。

近頃熱気ある人たちが豊かな自然をとか、緑を大切にとかで、大勢が集まり森を切り開いて会場をいかにも自然豊かと広場を作りシンポジュウムやら教室やら活動をしているようです。ある意味では素晴らしいことであり、一方では何か変です。自然らしさと自然は違うし、放置された森では野生動物は喜ぶが、人間にとっては熊に遭遇し易くなり歓迎されません。どこまで自然を残すか、それぞれの考えが有り難しいことです。

リンドウ
トリカブト

 ベランダに置いた給餌台に来る鳥は、今年はヤマガラが多いようです。餌づけによる自然環境破壊と言えるかもしれません。まあ鳥に餌をやることは許してもらいましょう。つまりエゴと言えます。人間が自然に入ること自体が自然破壊なのですが、自然界には人間が存在しており、自然界の頂点に立っているわけですから、どの程度調和を図るかは、人それぞれ大きな差があり、私もエゴの塊であり偉そうなことは何も言えません。

そんな事を考えながら、どの木を切るか、隣の木を切るか、オイオイそりゃないぜ、思い悩んでいます。


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