カルタヘナ(Cartagena)城塞散策


埠頭に着くと目前に高層ビルがそびえ、もっと落ち着いた緑多い市街だと思っていたので驚き、勘違いに気が付いた。実は、カルタヘナはカリブ海入り口、カルタヘナ湾に望む港湾都市、コロンビアの大都市だ。16世紀スペイン人が原住民から土地を奪い植民地政策が始まる。16世紀半ば、南米北部で産出する金などをスペイン本国に運ぶ拠点となり、海賊などから身を守るため、要塞化がすすめられた。民族活動は早く、1811年独立宣言。現在の麻薬ゲリラに至るまで長い平和への戦いが続いているようだが、勉強していないので分らない。

そんな町の港を守った要塞を散策することにした。ここは、金に物を言わせ作った贅沢な建造物が残っており、1985年世界文化遺産として登録されている。と電子辞書からデフォルメ引用。

中にはこの暑さを物ともせず徒歩で出かける勇士もいるが、二人は港から有料送迎バスを利用して、旧市街地6時間自由行動。帰りのバス集合場所を迷子にならないように確認し、暑い日差しの快晴の下を、がっちりと石積みされた城壁の外部を見る。木陰には緑の大型スズキバイクに乗った観光警察官が涼を取り、人々は日陰にへばりついている。道路一つ隔てて青いカリブ海が広がる。

城門をくぐり、坂を登り城壁に上がる。眼前に高層ビル群が、そびえ立ち、城壁内は淡いベージュに白、レンガ色の茶、こげ茶や黒などの色がくみ合わさあったバルコニーの二階建ての建物が、明るい太陽光で照らされ、力強く軒を並べている。美しい。観光客はまばらで、土産物の籠の色も負けてはいない。お店の人は暑くてだるいのか、おっとり構えて、やる気なさそう。気楽だ。植木に鮮やかな赤い花が咲いている。

城壁の上を時計回りに歩いて、表玄関から離れたすぎたので元の方向に戻る。時計台を見たり、広場を訪れたり、狭いが、建物の名前が次第に怪しくなってきた。広場に昔、奴隷市場があって、奴隷は人間ではなく所有物だとして扱っていたという恐ろしい話を思い出しながら、暑い広場の日影を選びながら歩く。

立派な有名なサン・ペドロ・クラーベル寺はキリストもマリアもいる。宗教の南米の進出はまったく知らないし、見方も解らない。この近辺をうろうろして、宗教裁判所跡を探すが分からず、通りすがったPBの乗客に聞けば、僕も探しましたここですよと目の前を指す。立派なのに、溶け込んでいるのか、目立たない入り口だ。

ここは涼しい、入場料を払い見学。異教徒を取り締まる裁判所の拷問、処刑の歴史がおぞましく展示されている。他に先住民の考古学的生活やコロンビアの歴史が展示され、涼しくて良かった。何を学んだかは分からない。

昼食を取り、店でゆっくり涼み、バス集合場所まで散策、海岸を見ようと出たが、岸壁は遊覧船の会社の領域になっており近づけなかった。交通量の激しい道で信号待ちをしていたら警察官が誘導してくれた。無事渡れました。

旧市街は、建物が凝縮され立て、込んでいるので足元ばかり見ると全体像が分からないし、遠くから見ようとし、写真を撮ろうとすると、対象物が大きすぎ広場が足りないし、暑いし、思考が停止するし、でも市街内部は治安を気にすることなく静かった。通り道は限定されていて、黄色いタクシーと僅かな一般車で、狭い道をひしめき合っている。とは言うものの、空の青、木の緑、パステルカラーの建物と、美しい町だった。

港に帰ると、港の出口に鳥の園があり、フラミンゴや色鮮やかなオウム、水鳥や羽を大きく広げたクジャクが見送ってくれた。日本の漁船が冷凍され白い塊のマグロを何本もクレーンで吊り下げ冷凍コンテナーに積み込んでいた。このマグロ2,3本手に入れて夕食に出してくれればと夢見ながら船内に戻った。明日昼頃クリストバルに着岸。