外輪山にへばりつく白と青


サントリーニ島は火山、爆発でできた島は3島に分割、カルデラに船は停泊。投錨ではなく操舵で定点に留まり、そこからテンダーボートで島に渡る。本船にボートが取りつき一人ひとり船に引きこまれる。上下する船から両脇に頑強な船員が抱えてくれる。

島に着くと外輪山の上まで歩くか、ロバに乗るか、リフトで上がるかの3手段、まだ日が高くなく暑さも厳しくないと判断歩きで登ることにした。ロバ道なのでロバの落とし物をよけながら、ロバの通行に巻き込まれないようにコースを選びながら、喘ぎあえぎ登る。道は石をセメントで固め階段状で登り易い。鈴の音が聞こえるとロバが登ってくる証拠。抑え込まれないように道筋を外して隅の方に避け通過を待つ。4,50分かそれ以上か、掛って登頂。通り左右は土産物屋さんがびっしり、観光地だ。今度は人混みに揉まれ白い家並みを見学する。快晴の青い空、白い家、青い海に茶色い岩が作り出す景色は異次元の世界。

訪問は2回目なので、ここフィラでのんびりしようと思ったが、やっぱり屋根の青が捨てがたく急遽この先の町イアに行くことにする。バス乗り場を探すが苦なく到着、イア行はと尋ねる間もなく目の前のバスだ、出発。以前より道が整備され快適なドライブ。確かイアはOIAと表示してある。オイアと読んでも通じるようだ。外輪山外側は傾斜が緩やかになっておりやロバの飼育やブドウか果物か何か農作物作られいる。

イアのたたずまいは、どこをとっても美しい。白の中に屋根の空青が、これまた美しい。壁は白だけではなくベージュもあるが、色調が合い飛びぬけた色がないので調和が取れて美しいのだ。

適度に散策し、またバスに揺られフィラの町に帰る。博物館が開いていたので見学、新石器時代から発掘された物を見、アクロティリ遺跡の展示を見、この島の高度な文明を感じ取った。

帰りも当然歩き。早めの帰りだったのでまだ太陽は頭上でぎらつき暑い。殆どない日陰を求めながらの下山。途中ロバ乗り客の観光写真屋さんのとっておきの木陰スペースを一部占拠、しばらく涼み英気を養い無事到着。途中、朝先に登っていた人がまた登っているに出会い、PBの乗客には、ほんとうに変わった人が多く、付いていけない。

船の位置はかなり流されていた。夕日を見ながら西方へ、ピレウスに向かう。寄港地が続く。