ピースボートって何だった


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進路には低気圧が太平洋を北上中、海は荒れている様子。荒海を乗り切るために手前で船は減速、低気圧を避け、寒冷前線を加速して乗り切った。船は悪路を走行するトラックのように地震のような突き上げる揺れと折れんばかりの衝撃を受けながら悪天候を切り抜け、定刻6日に東京湾に静かに航行、美しい富士に迎えられ横浜港に着岸しました。下船の荷物の受け取り、税関、荷物の搬送と時間が掛かったものの、比較的スムーズに、無事3ヶ月の旅を終え、昨日まで半袖で過ごしていた体にこの寒さ、いきなりの冬に放り出され、紅葉に驚きながら、帰路につきました。このページを読んでくださりありがとうございました。

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楽しいお話し。船はまもなく赤道を横切り北上し、ミナミジュウジは高度が下がり見えなくなってしまいます。朝5時頃起き頭上に逆さまのオリオン座が左手にシリウスが輝きさらに下方にカノープスが明るくその左手下にはニセミナミジュウジがそこまでは見えるのですが、南の低空は雲に隠れ星は見えません。諦めかけていました。いよいよ今日辺りで見納めになるのではと眺めていた所、同じような悩みを持った人が今日もダメかとつぶやいています。しかし雲が流れている様子、諦めるのはまだまだと声を掛け、しばらくすると水平線上の雲が薄くなり横になった十字架が浮かび上がってきました。念願かなった二人は思わず言葉が弾み、思い残す事はないなと、こんな感じで話ができました。この感動から話が進み群馬の人で色々な作物を作っているとのこと、来年の野菜の苗を貰う約束までして、ピースボートでの楽しい出逢いの場面の一となりました。

船内では自由が利くスペースが狭く、皆さんに邪魔にならない場所が見つからず、楽器の練習が出来ず寂しい思いをしていた当初、PBの配慮でブロードウエイ(大ホール)を朝8時から1時間開放され、ピアノ、サックス、笛、オカリナ、ギター、ウクレレ、歌声など雑多の楽器が鳴り響いて騒々しい場でしたが、20数名ものウクレレ仲間ができ、毎日練習を積み、楽しい思いができました。

さて、まだまだ伝える事がたくさんありますが、なかなかまとめる事ができません。サモアを出港して一直線に日本向っての航海中でも、楽しい事や不安な事や気になることがありました。嫌な話では船内で物が無くなった話をよく耳にしました。パソコン、スマホ、カメラなどが、紛失するのです。PBの注意勧告はまったくありません。一言遠まわしでも物忘れには注意してくださいと啓蒙すべきでしょう。反面置き忘れたカメラが戻ってきた話もあります。船の中は安心できる日本だと信じていた人たちは悔しい思いをされたのでは。

船内で医師が常駐しているものの重態患者は病院へ搬送しなければなりません。今回はイタリアで急遽入港、マーシャル諸島では停泊しテンダーボートで搬送されたようです。急患に対しては安心できると感じられましたが、横浜に接岸したその朝、お隣の薄いパネル一枚隔てた部屋が大勢の警察官と船長までが集り騒がしい状態になりました。数日前から1日中ドアに赤い札が掛けてあり不思議だと思っていました。先日までは隣人の様子が伺えたのですが、周りの話しては食事を部屋まで持って来てもらっているようだとの話し。一体何が起こったのでしょうか。医師がそばで様子を見られるように船内入院ができなかったのでしょうか。

あるお年寄りは、私は一人部屋だと異変に気づいてくれないので相部屋に入るのだと話していました。ローテーションは各部屋ごとの話し合いで、自己責任が問われています。こんな部屋に入った人は気が疲れますね。4人相部屋は廉く乗れますが相部屋の人との遭遇、相性で苦労が多いようです。耐えられず一人部屋に乗り換える人の話も耳にします。ベッドは下段と上段は不安定な梯子をよじ登る、いささか傾いた簡易ベッドで下段は10万円プラスで確保できますが、お年寄りが上段で、運悪く具合が悪くなったお年寄りと共になれば心情的に下段を譲ることになり、知らずにその部屋に入った人は最後まで上段になり、不公平は状況になります。こんな問題もPBは関与しません。皆さまの善意でPBは運営されています。予め事前の顔合わせはないと聞きますが、あくまでも確証の無い話ですが。

横浜まで空気が汚れ、修理修理で船内中漂う揮発性のガスや埃には悩まされ、突然襲う咳は改善する事は無く、下船後、我が家のシャワーで毛髪にへばりついた臭からやっと開放されました。オーシャンドリーム号の換気システムには問題を抱えているようです。同症状の風邪が毎回発生している話です。修理のデッキでのサンダー掛けの粒子や塗装の揮発ガスが換気吸入口を通してろ過されることなく船内に取り込まれている違いないと感じています。気管支が弱い人はこの船は諦めたほうが良いでしょう。次の新船まで待ちましょう。船内空調には問題を抱えているようです。エアーダクトが朽ちてきたのか、設計の不備か温度調整が自由にならないらしく、極端に寒い環境をつくっています。ダクトに、まさかアスベストではあるまいが、有害物質が流れているようです。院内感染があるかもしれません。船室の空調コントロールも部屋係りがこまめに面倒を見てあげて欲しいものです。調整の分からない乗客がいて寒さで風邪をこじらせた話しを聞きました。以前この船でこんな出来事がありました。記事サイトへ 関連があるかを分かりませんが。

PBは今回で88回のクルーズを経験運営して、多くの問題にぶつかって来たはずです。どれほど問題解決のために学習してきたのでしょうか。毎回問題点の解決に向かって努力をしていれば、かなり素晴らしい船になっているはずです。努力を惜しまないでください。

いくつかの私が思うPBの問題点を挙げて見ましょう。

PBの美しい言葉に若者達が地球を一周することで平和を愛する大きな地球人としての感性を育んでもらう。そのために可能な限り船賃を安く設定し多くの若者にこの経験を提供しようと、すばらしいことです。若者の運営で色々なイベントが運営され楽しませてくれました。未熟な若者には学園レベルではなく一般レベルまで指導して初めて経験になるのではないでしょうか。指導者はPB担当者でしょう。今までの経験を伝承していってください。若者の経費の元は、一般乗客の費用からもまわしているはずでしょう。ところが、とくにお年寄りで声が小さい人に対して冷たい扱いをしているようです。お客様ではないのです。若者やPBでバイトをしてかなり深いつながりを持った人たちは、ピーセン?と呼ばれ船内の行事運営に幅を利かせています。毎日の行事をボランティアで一生懸命こなしています。これも素晴らしいことです。しかし、初心な仕事には世間が当然と思うレベルに達しない事も沢山あります。にもかかわらず一生懸命やっているので外野(乗客)は静かにしていてくださいと堂々と発言できる子供達をPC全体で育てている感じです。PBの良さは幅の広い年齢層にあると思います。特に各部門での専門家が乗船しているのです。もし、この人たちの意見を素直に受け入れる素地ができていれば、専門家の意見や技術を乗客と楽しみながら手に入れることができるのです。いつまでも素人集団の手抜き工事のでまかせでは、うわべだけの進歩の無い船内運営に終わってしまうのです。学園社会にするか、村社会にするか、こんごのPBの方針はどうするのでしょうか。一部でしょうが若者の風紀は、いや、一般人も乱れていました。

PBは謙虚さを忘れているようです。私たちは皆さんと共に世界一周の船旅を継続して行きましょうと唱えるのは大いに賛同は出来ますが乗客はあくまでも乗客であることを忘れてはなりません。

非日常が楽しめるエンターテーナの部分では、乗客が自分の演技に感激できるように、裏方の仕事、照明と音響は、少なくともまともなレベルになるようにPB担当者は専門知識と技術を身に付けた人が当たるようにしてください。

食事は美味しく頂きましたが、折角の食材もっと工夫をすればもっと美味しく、また暖かい食事も提供できるのでは、頭を使ってください。麺類は人気でしたが、麺の味はいまいち、夏でもぬるいラーメンは旨くない。牛乳を温める電子レンジのサービスが欲しかった。思い切ってレストランでは健康食に徹してみてはいかがでしょうか。贅沢美味な食事は予約有料レストランで頂くのは如何でしょうか。一般食堂では、スタッフが日本の技術を習得してハンバーグ屋や牛丼屋やラーメン屋やソバ屋やカレー屋を開いてくれたらと思うばかりです。人件費節約の為一般食堂でのセルフサービス化は、PBの乗客たちは苦なくやってくれるでしょう。船旅で体重が増えなかったと喜んでいる方もいました。

オーシャンドリーム号は過去いわく付きの船のようです。後4年ほど10数回の世界一周の航海を続けるものと思われますが、修理を続けながらの航海で乗客にどうすれば大きな迷惑を掛けないで済むか、船長以下事務局長、全ての担当者全員、もう一度頭を働かせてください。平和運動はもっと積極的にお願いします。

3ヶ月の海上村が世界一周を楽しめるPBは素晴らしいと思います。しかし、88回の経験が活かされているのでしょうか。小さな村に幅広い年齢層の村民が3ヶ月の生活をするのですから、是非経験を活かして、より快適な、よりユニークな船に育って行くことを期待します。新船に移るころは、乗客が非日常体験が満足に味わえるPBになっていることを願ってやみません。とは言うものの、ダクト障害を除いて、楽しい毎日でした。

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何が起こるか分からない船

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平和活動の夢に向って突き進めピースボートよ!!応援し期待します。

    画像引用しました
    Ocean Dream

    船尾の変化がこのサイトの画像で判ります。経緯はこのサイトを見てください。

    Wikipedia Ocean Dream (1982 ship)

    ピースボートエコシップ構想

    Ecoship Project Peace Boat