1979年地震から復興した世界遺産のコトル


アドリア海から深く入り込み迫り来る山肌に覆われた狭いフィヨルドを航行。明け方、旧市街と目と鼻の先に、ピースボートとしては珍しく一等地に接岸した。中世貿易で栄えた、山側にも要塞が築かれた街、山に目をやると、中腹に教会や要塞が見える。今日の観光は山登りから始まる。朝8時、まだ観光客が少なく東は山が覆っており太陽が射さず気持ちの良い気温だ。城壁に覆われた市街の中から路地に入ると石段の道、ここから急峻な階段を登ること1時間強、眼下にオレンジの屋根と船の赤い煙突を見下ろす。山肌に石を積み上げた壁で山からの侵入を防いだのか、要所要所に銃眼が睨みを利かせている。登り道のガレ場に可憐な花が、スミレではなさそう、小さいが何処かで見たような花、どうも小型のシクラメンらしい。汗をかき昨日の疲れも溜まり重い足取りだったが要塞に到着。登り客と道を分け合いながら無事旧市街に戻り教会や家並みを見学。教会は宗派とか色々な流れがあって、まったく理解していないので、さりげなく拝観するのみ。船が近いので昼食は船内で取り、再び外出、市場を覗きコトルの美味しいと言われるワインを求め船に運び込むが、船室内持ち込み禁止のチェックがあり船内預かりとなる。さりげなく検問を突破する事も出来るが、ワインなので保管してもらう事にする。横浜で無料で返却されるし、1000円で自分のワインをレストランで飲めるサービスが受けられる。ところが、夕方帰船リミット近くでは検問がなく部屋用のウイスキーが手元に入る。しめしめ。嫌味なシステムだ。今日この埠頭には大型帆船が接岸、沖には豪華クルーズ船が停泊、午後からは大勢の人で賑わった。夕日に薄っすらと染まった山に別れを告げ、時速15Kmでじわじわと迫り来る山肌をかすめながらフィヨルドを抜ける。船は耳がつんざくような汽笛を鳴らす。対岸で手を振る人、こちらからも手を振り別れを惜しんだ。ここでは横断歩道に立てば車が止ってくれる大人の車社会。わが国はどうか。車種はヨーロッパ車が多いようだ。

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