シンガポール(1/7 日 自由行動) 3日間の海、何か在るかな

更新日 2010/01/12

シンガポールまでしばらく海の上、船内での生活、少しその様子をお伝えしましょう。

乗船された方々は、それぞれ私(K)と違って男女を問わずシラフなのにハイテンションで圧倒されそうです。恐らく200人位何回も乗船されているらしく、あちこちにそれらしき主が出始めています。会話が弾み色んな出逢いを多くの人が積極的に求め歩いています。でも我関知せずの人も独自の世界を作っているようです。食事のテーブルには8人ほど着き、話の輪が広がり楽しそうですがゆっくり一杯を楽しむには騒々しいコミュニティです。まあ慣れましたが。幸いに乗客450名位なので人口密度が低く十分な空間があります。真昼のプールサイト小さいながら深めと普通二個のプール。気温35℃蒸し暑いが耐えられないほどではありません。

食事は朝、昼はバイキングで、毎日変化しています。今日はキャベツ・紫キャベツの千切り、うずら豆・ニンジン・キュウリ・トマトのサラダ、チーズ、ハム、がんもどき、コンニャク、スクランブルエッグ、フルーツヨーグルト、ベーコン・キャベツ他野菜の炒め物、春雨、ご飯、トーストパン、柔らかいパン、味噌汁、牛乳、コーンフレークが用意されています。皆さん腹いっぱい食べています。昼は豚キムチの焼肉、秋刀魚の竜田揚げ、キノコのミートボールシチュー、マッシュポテトグラタン、チキンスープ、サラダバー、ご飯に丸いパン、毎回サラダは2種類あり野菜は豊富です。食べ過ぎに注意。さてディナーは今日は日本食、牛肉と厚揚げのうま煮椎茸添え、めかぶ納豆、茸のみぞれ汁、鯖の南部焼きにご飯、デザートはストローベリーアイスクリーム、足りない人はさらに、とろろそばが追加。食事にはすべてコーヒー・紅茶・日本茶が自由に、また、早朝にモーニングコーヒータイム、3時にはアフターヌーンティーにはケーキとコーヒー・紅茶が全部付き合っていたらブロイラー間違いありません。(K記)

前に乗船した人の何人かは「前よりバイキングの品数が少ない」とか「きっと人数が集まらなかったから食事の質、量を落したに違いない」と言っていましたが何人かは「前の料理長は外国人だったから脂っこくて今回の方が美味しい」と言う人もあり。コーヒーは薄く美味しくありません、残念!

腹ポンポン状態のNは今日から自主企画の「エイサーしよう!」の集まりに参加。太鼓とばちをUS$20.00で購入し(借りてもOK)1時間踊りました。腕を振って太鼓をたたき腰を落し左右の足をほぼ直角に上げ下げしぐるりと回ってリズムに乗って踊ります。全身運動で瞬く間に汗びっしょりに。これをやれば今まで通り食べても大丈夫か・・・・。

自主企画の南京玉簾(たまずだれ)が本日初日。「さて、さて、さては南京たますだれ」で始まる口上が面白い。すだれの持ち方、直し方、これが難しい。直ぐぐちゃぐちゃになってしまい何回も助手さんに直してもらう始末。すだれの傾き方でバラバラになる方向とならない方向が決まっているのが判るまで難儀した。奇数日毎に講習が行われるので3ヶ月掛かればなんとか覚えられるかな(?)(N記)

このところ毎日アルコール抜きでなんともありません。不思議です。食事を美味しく食べようにも騒がしく忙しないので落ち着いて酒を味わう雰囲気ではありません。寝酒をバーまで飲みに行くのも億劫、今のところアルコールはビール数本のみ、やっぱ変かな。
今までの航海は信じられないほど静か、イルカに出くわした人も居り、私はやっとトビウオの飛翔を見た程度。朝日はまだお目にかかっていませんが、夕日は数回しかし雲が多いせいか、まだまだ、夜空といえば南十字星、夜中2時過ぎに南の空に昇ってきます。その前に、本土では見えるか見えないかの南地平線ぎりぎりのカノープスがシリウスの近くで輝き、午前3時半の夜空に、いきなり目に飛び込んできました。なるほどこれが偽南十字星なのかと、少し大きめの星座、まあすぐに気がつきました。その左地平線の雲の切れ間から南十字の1等星アクルックスとべクルックスが輝き頭の星は見えたのですが右の星が雲に隠れ見えません。と言うわけでまだ南十字はお預け。

1月7日シンガポール・ハーバー・フロント・センター埠頭に午前9時半に着岸。時々雨がちらつくが薄い雲じわっと湿気がまとわりつく32,3℃の暑い日、港から地下鉄に乗りシンガポールF1グランプリコースの痕跡を求め出発。地下鉄の切符は使いまわしのICカードの為運賃+デポジット代1SDで自動販売機で購入、直通3駅目のクラーク・キーで下車、ここから行政の中心地を見学しながらF1サーキットを目指して歩き始めたのですが、あっしは右も左も分かりません、いきなり地上に出たとたん方向を逸脱、新らしい発見をしながら徘徊、徒歩とほとぼが始まりました。(つづく)

地下鉄の出口は目的地の逆の方向、どうしても自分の居る場所が判らない。腕時計の磁石で方向を定めるが、頭で決め付けたイメージから脱するのに1Kmは歩いたかな。シンガポールは罰金国、ガムは禁止、歩きタバコは禁止、タン吐き禁止等々で罰金が半端ではない、ちなみに地下鉄構内の看板では喫煙禁止罰金$1000、飲食禁止$500、可燃物持込禁止$5000、食ドリアン禁止なぜか罰金なし、ドリアンは臭いので屋外では食べてはいけません、エスカレータの利用方法の掟など、こんな感じでと思ったら現地人の中には、警官の脇をくわえタバコで通り過ぎ発見、ガム付着、吸殻発見。何処も掟破りはいるものです。私達ピースボートの喫煙者は船内で入港前に吸いだめをしている有様。従順です。やっと方向が定かになり、最高裁判所を横目で見ながら、ラッフルズ上陸記念像や国会議事堂等をかすめてF1中継で見覚えのある観覧車を目指して進行。ここは車は日本と同じ左側通行、歩行者用信号は15秒位で点滅、しかし車の信号がしっかり赤になっているので不安だが渡る事ができる。歩道は曲がりくねったり、途切れたり、凸凹だったり、横断歩道は主要なところしかなく地上は歩きにくい。ビル街では2階に上がれば十分に冷えた屋内の通路で快適だが方向を失ってしまう。そんな訳で広い通りは上に行き、出口を捜して下に行きアップダウンで距離の割には疲れが増すコース。道路沿いは綺麗な南国の色鮮やかな花が咲き乱れ目を楽しませてくれる。とうとうピットビルに到着タイヤの跡が生々しく残るコーナーの路面を触って感激、ラインどりを見ながらレースを想像、狭いコースを実感して海沿いに有名なマーライオンを横目で見て、目指せチャイナタウンで遅い昼食だ。

ビジネス街をジグザグに道路名案内板がしっかりしているので、地球の歩き方からコピーした見難い地図から、かろうじて道路名を探りホーカーズ(Hawkers)に到着。お勧めの天天海南鶏飯のチキンライスを注文。(K記)お腹ぺこぺこの3時にやっと昼食にありついた。鶏めし(S$3.3)、ビール(S$3.5)、マンゴージュース(S$2)、仙草水(S$0.8)・・これは黒色のゼリー棒状のものが入っている黒い飲み物。占めてS$12.9(880円)鶏を茹でた汁でご飯を炊くのだそうで良い味がしみ込んでいる。びっしょり汗をかいた後なので飲み物が美味。食事時に外れていたのでホーカーズはすいていたが地元の人ばかりと言う感じ。生気を取り戻し駅へ。チャイナタウンは人々があふれ賑やかな町だ。最新式の地下鉄は綺麗で表示もはっきりとしていて乗りやすい。S$1.4×4=S$5.6、残金S$8.4で絵本を買い本日の経費マタマタUS$20.一人930円なり。24,792歩。24:00出港。(N記)

1月12日、晴れ、気温33℃海水温26℃15,48ノット(28,7Km/h)べた凪(なぎ)安定した高気圧に覆われているのか、湖のようなインド洋、セイロン島南西赤道直近を航行中まだ赤道は横断していない。

毎日朝飯、昼飯、晩飯と規則正しく食事に追われているような夢のような生活が続いてます。贅沢な話だ。食事以外は麻雀、碁、将棋に打ち込む者、夜の明けないうちからジョギングや体操、踊りなど体を動かす人、一日中海の獲物をカメラを抱えて狙っている人、読書にふけっている人など千差万別、船旅を謳歌、そんな中、早朝から夜遅くまでアフリカの話や歌や太鼓などの演奏法や色々な講座やイベントがピースボートで企画され、さらに、自主企画として個人的に習い事や情報発信を行っています。

Kもとうとう「みなみじゅうじを探そう」という企画を実行、イントロにマンドリンとギターのアンサンブルで耳を汚し、渡さんのくれたステラのソフトを使って日本の星空と今航行中のインド洋の星空を紹介し、初めて体験する南半球の星空や木星、火星、土星、そして月の見え方から1月15日の日食の話など、にわかガイドになって説明、偽十字に騙されないように、正しいみなみじゅうじの確認方など、私は数日前早朝にみなみじゅうじを確認し、まだ一回しか見ていないのに解説、その後夜11時ごろ甲板に出て実際の星空を観察、30名ほどの皆さんに喜ばれました。カノープスが45度の高さ、オリオン座が頭上、カシオペアが見え北極星は水平線すれすれ、全て私も初めての経験、わくわくぞくぞくの連続、早朝組は翌日この話を聞いて、南十字を発見したと大喜びで企画の甲斐がありました。1月15日は日食の観察会を開催する予定。金環食になるかどうか船の位置次第ですが、実際のところ分からないし心配です。船にはバーや飲み屋があり、その企画終了後一人で飲み屋に行き打ち上げ、アメリカ人日本人の仲間に入り込みブロークンで悪乗り、酔っ払ったついでにギターを演奏、どうも夜が忙しくなるかも。酒類が免税で安く飲めるかと期待していましたが当てが外れ中ジョッキ一杯529円まあ普通かな。

出港真際に買い求めたウクレレでウクレレ仲間を集め初心者4人で似非教授、練習しています。まだ増えるかもしれません。20代と60代の仲間、普段なら若い子に痴漢間違いされるのが落ちの爺も親子のように楽しめるのがピースボートの魅力と言えるのでしょう。私は苦手ですが、だいぶ慣れてきました。

この船はその昔45年前最新鋭のクルーズ船として当時斬新な開閉屋根のプールデッキ備え、イタリアで生まれ各所に痛みがあるものの素晴らしい船のようです。重油の匂いにも慣れ、我が船室は機関室に近いせいか古い空調のファンの音か、高めの回転音が常時なり、いかにも乗り物に乗っている感じで騒々しく、聞けば蒸気タービンエンジンだそうで驚き、古きよき時代のクルーズ船を十分に楽しんでいます。(K記)

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